部品名称 グランドピアノアクション
打鍵1回に対し、ハンマーがバウンドして2回目の音を鳴らすのが、二度打ちbobbling です
要するに、ハンマーが無駄に跳ね返りを繰り返しているわけです
原因は、いくつかありえます
今回説明する、アクションの「脱進」を確保するのは、解決方法の一つです
脱進とは
①プレイヤーがキー(図の104,105)を打鍵し
②ハンマー(図の35)が上がり
③ハンマーが弦を叩いてから下に戻り
④ハンマーローラー(図の38~40)がレペティションレバー(図の51)を押し下げ
⑤ジャック(図の58)の先端がハンマーローラをとめる
という、一連の流れです
ここで脱進がうまくいかなければ、つまり④⑤でハンマーローラーがシッカリ止まらずにバウンドするときに、二度打ちになる、という訳です
(やり方)
ジャックスクリュー(図の60)を回し、ジャック(図の58)を適正な位置に戻します
ヤマハC3Xのレペティションレバー(図の51)には、目印の線が引いてあります
この動画では、前の隙間からツールを差し込んでジャックスクリューを回しており、それができるのであれば簡単なのですが・・・
ヤマハC3Xでは、もっと複雑
・キーボード全体を引き出す(キーボードを載せるため、ピアノ鍵盤と同じ高さの机があると便利)
・キーボード後ろのサポートフレンジスクリュー(図の67)を回し、三角形(サポート本体、ジャック、レペティションレバーなどで囲まれた部分)をマルっと外す
・ジャックスクリュー(図の60)を回して、ジャック(図の58)の前後を調整する
・それに伴い、レペティションレバー(図の51)の高さを調整する
つまり、レペティションレバースクリューを回して、ジャックの頭の高さとレペティションレバーの高さが同じようになるようにする
・一連の引き出したものを、全て元通りに戻す
という手順が必要でした