経年劣化で、スプリングが弱まり、音ぬけが発生しやすくなることがあります
そんな時は、スプリングを引き上げて調整します
ところが、スプリングを引き上げすぎ、弾力が強くなりすぎると、今度は二度打ちという問題が起きます
この解決方法は、先の作業の逆回し
スプリングを下げて弱めて、丁度良いところで止めます
弱すぎると今度は再び音ぬけするので、行き来しながらベストを探ることになります
強くするのも弱くするのも繊細な作業で、ある程度ピアノが弾けないと、調律師でも適正にはできません
(二度打ちの原因の一つを弾き方の問題という調律師もいますが、さすがに論外です)
スプリング調整に限りませんが、ピアノをメンテナンスして良い音色を出すのであれば、個人的には、最低限でも、ヤマハの演奏グレード3級以上、中国の音大の音楽検定の7級以上は欲しいところです
ただ、残念ながら、日本の調律師の100人に1人も、これを満たすことはないでしょう
そうすると、やはりピアノを弾く人本人がメンテナンスすることが最優先となり、自分でやり切れないほどにピアノが劣化したらローランドのLXシリーズの上級機種(32万円以上)に買い替えるのが妥当かもしれません
上がバネを引き出す道具、下がバネを引き出した状態
バネを収めた状態