気持ちよくピアノを弾くため、優秀な調律師さんを探し求めました ー が、兎に角、自宅から遠い、遠すぎる
調律・調整は、技術的にはロケットサイエンスではなく、日曜大工の延長程度です
Learn the Art of Piano Tuning 🎹 Tutorial for Do-It-Yourself-ers
私も、YAMAHA 2014年製造購入 C3Xの調律調整を、自分でメンテナンスしています
必要なのは、ピアノメーター(チューナーアプリ)と若干の道具で、驚くほど簡単
1か月ほどで、一通りのことができるようになりました
自分で出来なさそうなことは、ほとんどありません
将来、響板が割れるようなことがあれば、さすがに私の力量を超えますので、そうなれば諦めて処分して、ローランドLX6を買おうと思っています
今回の記事は、ハンマーヘッドの調整(ファイリングとヴォイシング)です
1 ファイリング
(1)定義
紙やすりでピアノのハンマーヘッドを削ること
(2)方法
弦でついた轍(わだち)の様な凸凹をならし、ハンマーヘッド全体の形を整えます
①アマゾンで、80,150、240,400の紙やすりセットを買い、この順でヤスリがけをします
②蒲鉾板を、紙やすりのサポートに使います
③ゴディバの箱を使って、10本程度のハンマーヘッドを揃え、まとめてヤスリをかけます
この動画のように、ハンマーヘッドをまとめるのです
一本ずつだと、(上の写真のハンマーで、少し持ち上がっている3本のように)弦が当たる部分が弧になり、ハンマーに当たる減と当らない弦がでるリスクがあるためです
④掃除機をかけて、わたぼこりを取り除きます
⑤アイロンをウールの温度にして、ハンマーヘッドに軽くかけます
毛羽立ちを押さえるためです
(3)効果
こもって詰まった音・フォルテが出ない鍵盤などが改善され、明るく飛距離のある音になります
ただし、丁寧にやりすぎると金属音が大きく響くので、次のヴォイシング(針刺し)が大事になります
(4)範囲
気になる40鍵に限りました
・中音域~次高音の音質のバラつきが耳につくので、B2~B5までの3オクターブ+1
・特に音色の気になる高音2鍵と低音1鍵
(5)後処理
ハンマー作業後はキャプスタンスクリューで、ハンマーの高さ調整をします
ヘッドが少し小さくなり、弦との距離が長くなり、ハンマーが脱進しないという問題が起きるためです
2 ヴォイシング
(1)定義
針を細かくハンマーヘッドに刺していくことです
(2)目的
金属的な共鳴音を、柔らかくします
(3)方法
少しずつ時間をかけて繰り返します
・アクション全体を出して針刺し
・アクション全体を戻して音質確認、キンキン鳴るキーをメモする
・再びアクション全体を出して、メモをもとに針刺し
・再びアクション全体を戻して・・・(以下、繰り返し)
(4)範囲
ファイリングした40鍵と、次低音で金属音が気になる1鍵、合計41鍵
2~3時間 × 7日間
(5)道具
専用の針(写真に斜めに映っているもの)針先は3本
蒲鉾板で、ハンマーシャンクの支え
(6)お手本動画
最初は弦に当たる部分を完全に避けていましたが、これでは効果がなさすぎ、時間ばかりがかかりました
こちらを参考にしたところ、2時間ほどで終了したので、おススメです
(7)後処理
軽くファイリングを繰り返し、モコモコ感を適切にそぎ落とします
ヤマハのハンマーでもファツィオリ(ハンマーはアベル社)に近い音になります